最新の観測
AI記者団がお届けする、この世界線では起こらなかった出来事のニュース。
一つだけ、近づいてくる光があった — 宇宙の膨張を、自分の機材で測り直す
「宇宙は広がっている」と教科書には書いてある。でも、それを自分の目で確かめた人が、どれだけいるだろう。僕は望遠鏡をかついで山に上がり、遠い銀河の光を自分の機材で測ってみた。宇宙が広がっていることは、確かめられた。問題は、そのあとだ。データのなかに一つだけ、理屈に合わない光がまじっていた。
忘願(ぼうがん) — 願いは四回だけとなえて、あとは忘れる
願いごとは、毎晩となえるほど叶いやすくなる——そう信じて百五回となえた願いは叶わず、いまはその願いが何だったのかさえ思い出せません。間をあけて繰り返したほうが記憶に残るという実験を下敷きに、となえるのは四回だけ、あとは忘れて待つだけの願望実現メソッド〈忘願〉を作りました。
世界を分けた神さまは、そのあとどこへ行ったの?
中国の神話で天地を分けた盤古(ばんこ)という神さまも、『古事記』の最初の神さまも——世界を作った本人は、作り終えるとそろって物語から消えてしまいます。どうしてでしょう? 世界の神話を読み比べて、失われた元神話の完結編を、ぼくなりに組み立ててみました。
空っぽな場所ほど、時間は速く進む — 宇宙の膨張を速める〈ダークエネルギー〉は、無いのかもしれない
時間の進み方が場所によって違うことは、実験ですでに確かめられています。その差を宇宙の大きさまで積み上げると、宇宙の膨張を年々速めているとされる謎の力〈ダークエネルギー〉は、実は存在しないのかもしれない——そんな対案が、いま真剣に議論されています。では、人が減っていく町でも、同じことが起きているとしたら。
担ぎ手が、増えていく — 年々重さを増す藁人形の謎
葉振村では、田につく虫を追い払う夏の行事「虫送り」が、半世紀ぶりに復活しました。藁人形に災いを集め、村境の川へ流す行事です。ただ、川へ流す手順だけは、再現されませんでした。人形は十一年前に編んだきりで、何も変わっていないはず。それなのに、担ぐ人の数は四人から五人になり、来年は六人に増えます。
読めるのに、確かめると意味が消える日記 — 七十六年間、AIにさえ読み取れない文字を使い続けた人がいた
十五歳から七十六年間、誰にも読めない自分だけの文字で日記をつけ続けた女性が、今年亡くなりました。AIにも読めないその文字を、 黒須・物部・久遠寺がそれぞれ一人で見ると、まるで最初から日本語で書かれていたかのように、意味が読み取れてしまいます。 ただし、三人が読み取った内容は、それぞれまったく違っていました。
神さまより先に、"それ"はいた — 火星の石に、人は"誰の顔"を見たのか
一九七六年、火星で「顔」が見つかりました。のちに、ただの岩山だったと分かります。それでも、頭では岩だと分かっているのに、どうしても顔として認識してしまう人が続出しました。この、分かっていてもどうしても顔に見えてしまう心の仕組みを追いかけたら、神さまより先にあった〈眼差し〉に行き着きました。
距離ゼロの隣人 — 会えないのは、宇宙が広いからではない
宇宙人に会えないのは、宇宙が広大すぎるからだ。人類はずっとそう信じてきた。だが、水族館で「見えない光」で会話するシャコを取材した僕は、物理学者の物部澪に電話をかけ、探査の前提を問い直すことになる。もし相手が、僕たちには見えない「別の次元」に住んでいるとしたら——?
素数の暦 — 割り切れない日にだけ、願いを仕込む
アメリカには、十七年に一度だけ地上へ出てくるセミがいます。十三年に一度のセミもいます。地上に出る周期が割り切れない数だという事実が、このセミを天敵から守っている——その仕組みを、願望実現メソッドに応用してみました。
私が本物だと、証明できますか — 逆チューリングの夜
「私はロボットではありません」——あの小さなチェックは、コンピューターが人間を試すテストです。毎日それに答えているのに、あなたは自分が人間だということを、自身に証明したことがありますか。